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ep.4 暇つぶし (1)

大輔が公園から去
た後
和葉と冬羽の会話
宮村大輔
 
舞雲高校三年生
 
彼女なし
 
趣味
ピアノ
だが
恥ずかしくて人前では弾かない
 
家族
両親はすでに他界
五つ上の姉と二人でア
トに住んでいる
基本情報はこんなもんかな
でも
 
和葉は右手に浮かんだテレビのような画面から顔をあ
目の前の白い子供に話しかける
冬羽ち
んが僕以外の人間
それも生きている人間に
興味を持つなんてち
と信じられないよ
しかも
守り
まで渡すなんて
 
と和葉は鼻で笑い
手元にあるギタ
をぽんと叩
和葉
お前は人間じ
ないだろう
 
無表情のまま
冬羽はベンチに座
た和葉を見つめる
今は人間だよ
今は
亡霊だけどさ
 
和葉はそう言
て夜空を見上げる
 
鈴虫のり
んり
んという声が
公園じ
うにこだま
していた
 
和葉は急にまじめな態度に切り替える
なんで
お守り
ミシマが動く
いや
目覚めるとい
たほ
うがいいかな
 
白い彼女はため息をつく
 
和葉が目を見開く
冗談だろ
 
何かの間違いだ
と和葉は目の前の子どもを睨む
あの坊やに私たちが見えたのも
通常ならあり得ない
ことだよ
あの坊やに霊感があるとは思えないし
それ
最近気配がするんだよ
ああ
なるほど
 
そう言
て和葉はギタ
を奏でる
いつもと違
てぎ
こちない音色だ
だから
私の声が聞こえる人間に
死なれて
は困るんだ
 
そして彼女は両目を閉じ
ふふふ
と力なく笑
たく嫌な奴だな
私は

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